私にとてもよくしてくれる会社の先輩がいるのですが、彼からサラリーマンの副業をするようにとススメられています。彼によると、日本の経済も我が社も先行きは不安だから、将来の破綻に備えて、少しでも多くの貯蓄をしておくべきだということなのです。確かに日経新聞を開いても、経済不安を煽る記事が多く目につき、先輩の見通しを裏付けています。今の時代を生きるサラリーマンにとって、サラリーマンの副業は欠かせないものなのでしょうか?
アベノミクスで賃金が上がる、日本経済が回復すると喧伝されてきましたが、私の給料はさっぱり上がりませんし、日本経済にも回復の兆しが見えません。唯一の好材料といえば日経平均株価指数が2万円近くまで上昇したことですが、株価は必ずしも実体経済の状態を反映しているわけではないことには注意しておくべきでしょう。私は大学では経済学を学んでいたのですが、先日、大学の教授を交えて同窓会をした際、その教授は様々なデータを具体的に示しながら、日本経済がまったく回復傾向にないことを教示してくれました。現在儲かっているのも、これから儲かるのも大企業だけ、ということです。竹中平蔵がトリクルダウン理論という、大企業がたくさん儲かれば大企業はやがてその利益を中小企業に分配することになるとする理論を提唱したのが小泉内閣の頃だったと思いますが、私の教授は、そうした考えも学問性のないトンデモ理論だと批判していました。竹中平蔵のようなネオリベラリズム的な経済政策を進行させても、貧富の差が拡大するだけで、日本経済はますます鈍することであろうというのです。日本はいったいどうなってしまうのでしょう。
そこで、サラリーマンの副業です。奇しくも大学教授からも、これからの時代に備えて、サラリーマンの副業をするようにとススメられました。今後は福祉政策も縮小していくので、自分の身は自分で守れるようにしとけとのことなのです。こうもいろんな人から同じことを言われるということは、どうも、サラリーマンであれど副業は欠かせないようです。私にもやれることはないかと探してみるつもりです。